嫌われ松子の一生に突き動かされる。
2006 年 6 月 19 日 月曜日
去年末にチャリンコ10分圏内に新しい映画館が出来たってことを、最近知って。雨だしお気に入りのキチガイパーティもないということで、土曜の夜から日曜に掛けてオールナイトで映画を立て続けに3本観ました。娯楽事はちょっと気持ちが離れるとすぐに「必要ないもの」となっちゃうので、映画もテレビも本も観ないと観る習慣がなくなってしまうと、なかなか復帰する事は難しいとは常々思います。なんとなく入るんだけど、一回卒業すると、わざわざそこにはまるのは面倒くさいという。娯楽100%だったゲーム業界が一番その被害にさらされてると思います。任天堂を中心に抜け出すのに一生懸命です。任天堂にはほんと期待しています。きっとパラダイムを完全にシフトしてくれるんでわくわくしています。
レイトショーとナイトショーで料金が安いってことで、ダヴィンチコードとデスノートと嫌われ松子の一生の3本を一気に観た。はまると一気にはまる。ダヴィンチコードとデスノートはミーハー心から観たものなんで、観たことでミーハー心は満たされました。
一方嫌われ松子の一生は、中谷美紀が監督にボロクソに追い込まれただの、BonniePinkが売れっ子ソープ嬢で出演だの、「異常に悲惨なのに、過剰な幸福感も溢れてる」だの、下妻の監督だの、断片的な情報はどれも気になるものばかりで、かなり中身が気になっててようやく観る事ができました。
映画は個人的にはとってもいい出来で、最後のみんなが歌うシーンなんかはマグノリア思い出して。一気にバラバラな事柄が歌を通して1つに集約されてってクライマックスって感じにがんがんまくり上げてく様はなんで感動してるのかも分からず感動しちまいました。
個人的には大好きな速くて濃い展開で。表面的な筋を理解するのにいっぱいいっぱいだったけど、表面的な筋はハタチ過ぎまでは人生順風満帆にエリートの階段のぼってきた女が、一つの事件をきっかけに一生をかけて落ちぶれまくって最後にぶっ殺されてその人生を終えるっていうどうしようもない暗い話なんだけども、それがなんであんな華やかで愛に溢れるというかまみれてて、まっすぐ過ぎる感じを得つつ、最後にはちょっとなんか救われた感じがして俺がピースフルになっちゃったのか全く理解できません。なんで最終的に俺がそんな感想を持ってしまったのか全く理解できなくて、こういう類いの印象は今後時間をかけて噛み砕かれてくんだろうけども、松子が嫌われてるのは人からじゃなくて、穏やかな幸せってやつから嫌われてるってことなのかもしれない。んで、神とは愛。ならば松子は神。って答えに集約されるからってのは何となくイメージ的にぎりぎり理解できてるところです。
マグノリアもかなりキャラクターの感情が激しくて、メロドラマノリだったけど、この松子もそんな感じです。マグノリアのような最後のアレはないし、プロットの構造もかなり違うけど、観終えたときの余韻が似てました。マグノリアは大好きな映画なので、この余韻はすげーいいものです。
この映画を観てしまったが為に、日本が決勝リーグに出れない事よりも最後の最後まで戦い抜ければブラジル戦で終わってしまっても素晴らしいってな気分になってしまいました。クロアチア戦は近くの居酒屋でみんなで観てたけど、終盤みんながとにかく無性にがっかりしてく空気に耐えられず途中で帰宅。
というわけで「嫌われ松子の一生」は5つ星の満点映画でした。ええもん観た。いつ劇場公開終わるかわからないけど、機会があったらもう1回劇場で心突き動かされたいです。